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ISO定期審査 受審(ISO実務日記⑤)

ISO定期審査 受審(ISO実務日記⑤)

6月12日~16日にISO9001・ISO14001の統合定期審査を受審しました。 当社は親会社2工場+国内関係会社20工場を、一体化しISOを取得しています。 今年は定期審査のため、親会社1工場と国内関係会社5工場を、審査員5名で審査が行われました。親会社は毎年審査を受けますが、国内関係会社は2年~3年毎に受審します。そうすることで、ISOの維持費を抑えています。 今年の審査結果は、以下のとおりでした。

審査指摘事項について

リマーク1件 品質クレームの再発防止対策で、新たな管理項目を作った。操業日報書式に新管理項目の基準値を入れ、実績値を記録している。しかし、操業基準書に新管理項目についての記載がない。また、新管理項目について操業員に教育した記録がない

その他 口頭での指摘事項 ・緊急事態の訓練で、工場全体の防災訓練を年2回実施している。反省会の記録がない部署がある。 ・産廃置場に、産廃と有価物を混在保管している。

上記のような指摘がありました。 リマークの1件は、当社の弱い所が露呈されました。クレーム対策で新管理項目を設け、始業前ミーティング等で操業員に周知しているものの、その記録は?と聞かれると、残っていない。周知した者が、引継ぎ日誌等に周知記録を残しておく等の配慮が必要でした。 操業日報書式に新管理項目を追加し、運用はタイムリーに開始しているものの、操業日報書式を見直した者が、その大元の作業基準書の改訂まで行うという思考に至っていない。恐らく、操業日報と作業基準書の管理が一元化されていないものと思われます。操業日報書式と作業基準書は同時に修正する習慣づけが必要なことが分かりました。

口頭での指摘事項の1件目は、訓練を実施し反省会もしているが、審査員に見せられるような形で記録が残っていない。反省会をホワイトボードを使い実施したなら、その画面コピーを残す等、手間を掛けずに記録を残す習慣づけが必要なことが分かりました。 2件目は、ダストボックスに投入するものの名称を書いているので、分別間違いはないが、スクラップ等は、市況の変化で産廃になる可能性もあるので、誰が見ても区別が分かるようにしておくべきでした。

今後の取り組み

今回、親会社1社と国内関係会社5社が受審し、指摘を受けた事項を整理し、類似不備がないか全社に展開します。今年の11月~2月に、年1回のISO内部監査を行います。この時に会社間で内部監査員が相互監査しフォローアップします。これを繰り返すことで、内部監査員のレベルアップと、各社の運営のレベルアップを図っていきます。